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市川雷蔵と勝新太郎 [随想随筆]

最近、昭和30年代・40年代の日本映画、特に時代劇を楽しんでいる。
当時の時代劇と言うと東映の時代劇、黒沢・三船コンビの東宝の時代劇…。
私のイメージとしてはこの二社の存在感が強かった。 

しかし、作品や俳優として私の記憶の中に引っ掛かっている時代劇は大映、市川雷蔵「忍びの者」や勝新太郎「座頭市」などのシリーズ物である。 
市川雷蔵の場合は「陸軍中野学校」や「ある殺し屋」のシリーズ、勝新太郎では「悪名」や「兵隊やくざ」なども公開当時に観ていて評価していた作品だった。

最近DVDで観て、改めて感心してしまった。所謂、ハマってしまったという感じである。
そのキッカケとなったのが「薄桜記」という作品で、丹下典膳役の市川雷蔵と中山安兵衛役の勝新太郎が共演という希少な作品である。

片腕を切り落とされた左膳は吉良上野介の用心棒で、赤穂浪士の堀部安兵衛と絡む物語なのだが、雷蔵の鬼気迫る殺陣と勝の直情的な演技が素晴らしい関係を生み出していた。

市川雷蔵はストイックでデリケートな役柄のイメージ。勝新太郎の方は豪放でアウトロー且つ浪花節的なイメージなのだが。
勝新は監督やプロデューサーとして映画製作の側に自分の個性・才能を発揮させて、そこには俳優とは別の繊細な感性が発見される。

雷蔵の方も、 実は彼なりの映画に対する思いと構想があったのだが、道半ばにして若くして逝ってしまった事は非常に残念だった。彼の初めての監督作品「ひとり狼」を観ていると、その直後に夭逝してしまうことを思い、まったく惜しい気がしてしまう。

勝新太郎という役者のすごさを私は長い間理解していなかった。
元々は二枚目俳優だったのが「悪名」で一皮剥けて、その後の「座頭市」で天才的な役者になってゆくのだが…
子どもだった頃の私にとっては、大映と言えば長谷川一夫や本郷功次郎の方が印象が強かったように覚えている。

しかし実は、大映の駆け出し女優だった拙姉の手引きで、京都の撮影所の隙間から見た勝新太郎だけが当時私が見た唯一の映画俳優なのだった。
私の姉はやや中村玉緒さん似の人だったけれど、そう考えると勝新太郎の良さを再認識する事も、あながち的外れではないような気もする。(…って、これは完全にこじつけですね<苦笑>)


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t-youha

こんばんは★

忙しさにかまけてしまいました~!訪問もままならずで、すみません!
扶侶夢さんのアイコン、リニューアルしててビックリ!でも変わらずにパイプがトレードマークなのですね★私事ですが、仕事がようやく山を越えて一段落してきましたので、取り急ぎ、ご連絡申し上げますね。時間みてまた訪問します!
by t-youha (2014-03-31 02:08) 

扶侶夢

こんばんは、t-youha さん。お変わりありませんか?

私も年度末や何かでバタバタと落ち着かない日々でした。
4月になればなったで、また忙しい感じですが…。
周辺のみならず、自分自身の内側にも変化の兆しがあって、何かと揺れ動いて行くのではないかと思っているところです。

このブログも(否定的な意味ではないのですが)当初のコンセプトみたいなものから大きく逸脱して行きそうで、というか既にかなり違ってきているように思えて、一旦終わらせた方が良いのかな?なんて思ったりもしています。
こんな気持ちも「解放」の一端でしょうかねぇ?
by 扶侶夢 (2014-03-31 23:54) 

ミスカラス

兵隊やくざは痛快でしたね。成田三樹夫の憎たらしい憲兵役がシリーズを通じて最高でした。最後に仲間を助けて身代わりになって敵の銃弾に撃たれ戦死してしてしまうのだけ・・、、あの場面が、とても印象的でした。
後は、芦屋兄弟が大宮上等兵(勝新)に風呂場で背中を流すシーンですね。上官に化けた勝新とのやり取りが最高でした。
by ミスカラス (2014-06-15 06:46) 

扶侶夢

コメントありがとうございます>ミスカラスさん

「兵隊やくざ」も「悪名」も全巻は観ていないので、改めて観てみたいと思っています。「座頭市」は結構観たのですが…それでもまだまだ。
市川雷蔵は「忍びの者」とか「陸軍中野学校」とか、シリーズもの全て観ているのですけどね。(あ!「眠狂四郎」は途中まででした…)
by 扶侶夢 (2014-06-17 19:21) 

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