So-net無料ブログ作成
  • ブログをはじめる
  • ログイン
2018年10月| 2018年11月 |- ブログトップ

カモメのジョナサンの思い出 [タイムスリップ忘備録]

【カモメのジョナサンの思い出】


ジョナサン:五木寛之.jpg


<カモメのジョナサン> '70年代初頭にアメリカで発表されて日本でも一大ブームを起こしたリチャード・バック著、スピリチュアルな内容の寓話的短編。ベトナム戦争や学生運動で国際社会が混迷していた時代、若者たちが何か新しい価値観と哲学的な道を求めて試行錯誤していた時代に登場して世界の多くの若者たちのバイブルとなった。


'70年代の初め頃に発表された「カモメのジョナサン」は世界的なベストセラーになり映画化もされるなどカウンターカルチャーとして流行したが、その影響は日本でもいたるところに見受けられた。同じ頃に発表されたジャズ界のスター、チック・コリアの「リターン・トゥ・フォーエバー」のアルバム写真もよく似たカモメのイメージ写真だった事が、私には時代の象徴として「カモメ」を印象づけたものだ。 その頃から日本ではステッカーやロゴマークなどに「自由・飛翔の象徴」としてカモメがやたらと現れはじめる。ちなみに当時の東映映画人気シリーズ「トラック野郎」で愛川欽也が演じだ脇役のニックネームは「やもめのジョナサン」だった。


日本語翻訳版は五木寛之が担当したが、そのあとがきに「自ら翻訳をした作品を批判する文章」を書いたエピソードは有名である。後に「サリン事件」を起こしたオウム真理教の幹部の愛読書であった事が判明して、改めて五木寛之の先見性・洞察眼に感心したものである。

<ご注意>
このコラムは過去に発表した内容をそのまま転載しているため、その後に新事実が発見されたり、また時代を経た今日では差別的とされる用語や表現があるかも知れません。『タイムスリップ』の趣旨としてそのままの形でアップしておりますのでその点はご了承下さい。

nice!(17)  コメント(2) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

小説「ゼロの告白」/第七章 [ギャラリー]

【ゼロの告白/第七章~彷徨いの日々】

 知らぬ間に自己の意図と関係なく裏の世界に埋没してゆく自分がいた。働き口を探している時でも気がつけば、世間からは地位が低く低俗と見られている所謂マイナーな職種に就いている。性に合っていると言ってしまえばそうなのかも知れない。

 いつ頃からそんな生き方を志向するようになっていったのか良く分からないが、二十歳を越えた頃からはこの男には確かにその傾向があったような気がする。考えてみれば、見た目の従順さとは裏腹にどこか反抗的な気分が子どもの頃から宿っていた様にも思えるが、それは単なる「反抗期」というやつかも知れない。周りが評価するものに対して素直に同調できない男自身がいた。世の中は、なるべく安心出来るように誰もが理解し対応できる、均一化した人間を育てようと考えているものだが、そんな世間からはみ出さずにはいられない性分というやつだろう。
 しかし人というのは不思議なもので、枠からはみ出せばはみ出したで、自分を律する何か思想や主義といったものを求める様になってくる。固定観念も持たず何に立脚する事もなく生き続けるという事が人間には出来ないものなのだろうか。自分の中心にゼロの存在を受け入れる発想は人間にとって難しいことなのだろうか。

続きを読む


nice!(16) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

2018年10月|2018年11月 |- ブログトップ